第77回
第77回MURオープンゼミナール
日 時
内 容
場 所
2004年11月6日(土)16:00~17:30
木造の街の防災安全性は確保できるか
報告:北後明彦(神戸大学都市安全研究センター助教授)
神戸大学工学部総合研究棟3号館125室
(参加者 12名)
<報告>
木造(防火的に工夫したもの)が増えると木造の街の防災安全性は確保できるか?
l物理的には可能
密集市街地の場合(安全目標を「従来よりまし」とすると)
あんこの中の延焼は、従来通りか、やや安全に
都市防火区画(防災環境軸)を適切に入れると、すくなくとも、それをまたぐ大火は防げる
あんこの中の避難は、やや安全に
更地や、密集していない場合
隣棟間隔の確保、木造の防火性能の向上などで可能
しかし、具体的には、それぞれの街区の特性に応じて、評価していく必要がある。
実践的には困難
密集市街地の場合 新しい道路を通すことは困難
<議論>
尼崎市では、可搬ポンプを800mメッシュ程度に1つ配布しているが、延焼シミュレーションからは、これで適切か。
→ 延焼力が強い地区に重点配備する必要がある。
Q:消火システムを含めた性能評価について、その消火システムとは公設消防のことか?市民消火のことか?
A:平時は公設消防で対応できると考えられる。地震火災など市街地大火の場合に街区での性能評価が必要とされると考えるので、 地域住民、街区単位による消火をシステムに組み込んだ評価をしたいと考えている。
Q:尼崎市では1辺800mの35ブロックに消火ポンプ(可搬ポンプ)を配置→現在28ブロックまで完了、単純に1辺800mごとに配置しているが、これでいいのか?
A:実際のその街区自体の防火性能によって変わってくる。可搬ポンプ1台あたりの担当火炎長は一定なので、より延焼しやすいところでは数を増やさなければならないのではないか。
連絡先:神戸大学北後研究室
TEL 078-803-6440
MURオープンゼミナールは、広く社会に研究室の活動を公開することを企図して、毎月1回、原則として第1土曜日に開催しているものです。研究室のメンバーが出席するとともに、卒業生、自治体の都市・建築・消防関係の職員、コンサルタントのスタッフ、都市や建築の安全に関心のある市民等が参加されています。興味と時間のある方は遠慮なくご参加下さい。
Last Updated 10/05/2019 13:48:19