第55回

第55回MURオープンゼミナール

日 時

内 容

場 所

2002年10月19日(土曜日) 13:30~15:00

2000年有珠山噴火と防災科学

神戸大学工学部LR101教室(参加19名)

2000年有珠山噴火と防災科学

-岡田弘氏との対話を通じて- 室崎益輝

岡田弘氏とこの9月に対談・議論した。

<報告>

●火山災害の有利な点

いろいろな手法で観測でき予知しやすい。

発生の頻度が高いので、市民が警告を受け止めやすい。

科学者が行政にアドバイスできる仕組みが出来ている。

●火山災害の特徴

大規模な避難が行われることがある。(一万人~)

●火山科学者 ソフトにも理解

岡田「コミュニティをどのように守りかの上にたって、

火山科学がある。」

有珠の観測を20数年、地域住民への教育も実施。

施設の建設位置、ルートについての提言

災害遺構物の保存と利用についての提言

●2000年有珠山噴火の概況、避難指示と避難解除の経緯

こまめに避難解除

十勝岳ほかの経験を活用

解除には、科学的根拠に基づく決断が求められる

●被害が最小限に止まった原因

有珠山の噴火予知科学の進展

ハザードマップの有効性(被害予測)

1977年の噴火後の復興計画の効果

(泥流を防ぐ堤防、七十棟の移転により30棟が被害を逃れた

とされる)

科学者と行政と住民との信頼関係

(過去の被災体験と減災への協働)

●被災への正四面体〔テトラへドン〕構造(岡田モデル)

災害当事者(住民)を科学者、行政、マスメディアが支えなけれ

ばならない。

これに加え、ボランティアや、地域の企業の協力も必要(室崎)。

●復興の基本方針

次の噴火に備える

観光客の集まるまちづくり

<インターネット検索>

以下のキーワードで検索していただくと、今日の話の関連事項が

出てきます。

有珠山ハザードマップ

虻田町復興計画

(以上、記録 北後、楢原)

連絡先:神戸大学室崎・北後研究室

TEL 078-803-6009 または 078-803-6440

MURオープンゼミナールは、広く社会に研究室の活動を公開することを企図して、毎月1回、原則として第1土曜日に開催しているものです。研究室のメンバーが出席するとともに、卒業生、自治体の都市・建築・消防関係の職員、コンサルタントのスタッフ、都市や建築の安全に関心のある市民等が参加されています。興味と時間のある方は遠慮なくご参加下さい。

Last Updated 10/05/2019 13:48:18