第205回

■日時:2016年1月23日(土)14時~17時

■場所:神戸市役所4号館(危機管理センター)1階会議室

神戸市中央区江戸町97-1 Tel.078-322-5740

■司会:神戸大学都市安全研究センター教授 北後明彦

■共催:神戸市消防局

■後援:兵庫県

■プログラム

① 地震時のライフライン被害とその軽減策

鍬田 泰子 神戸大学大学院工学研究科市民工学専攻准教授

阪神・淡路大震災以降、地震時の都市機能を支えるライフラインの機能に対して市民の関心は高くなっています。阪神・淡路大震災以降のライフラインの地震対策の取り組み事例を紹介するとともに、東日本大震災におけるライフライン機能とその被害軽減を行うにあたっての研究室での取り組み事例をご紹介します。

② 地下水揚水により汚染水を浄化できる範囲と期間の数値解析的検討

井上一哉 神戸大学農学研究科・准教授

地下水汚染は目に見えない汚染であり,汚染が発覚した時にはすでに広範囲の地域にまで汚染が拡がっているケースが多くある。地下水の汚染 は,将来的に,河川・海洋汚染につながるため,地下水や河川の水質を管理する上で,地下水汚染の予防や修復は重要な事項である。特に都市部の 汚染は,汚染水に暴露する可能性のある人口が多くなるため,リスクマネジメント,リスク低減の観点からも地下水汚染に対する備え・予測は不可欠である。しかしながら,物理的・経済的制約により,地質や水質に関するデータは質的にも量的にも極めて限られており,不確実性の高い状態で 汚染の現状や将来的な動向を予測しならければならない。そのような問題は,数値解析手法が最も力を発揮できる場面と言える.

本報告では,地下水揚水により汚染水(物質)を浄化できる範囲と浄化に要する期間を確率的に推定する数値解析手法,ならびに,空間リスク マップについて,検討を試みる。