第202回

■日時:2015年 10月17日(土)14時~17時

■場所:神戸市役所4号館(危機管理センター)1階会議室

神戸市中央区江戸町97-1 Tel.078-322-5740

■司会:神戸大学都市安全研究センター教授 北後明彦

■共催:神戸市消防局

■後援:兵庫県

■プログラム

① 有珠山周辺地域における災害遺構の保存と活用

定池祐季 東京大学大学院情報学環

総合防災情報研究センター特任助教

有珠山周辺地域では、繰り返す噴火の中で数多くの火山遺構が生じてきた。 2000年噴火開始後、火山学者の提言を発端に、住民の中から遺構 保存を模索す る活動が始まった。その後、保存された遺構は観光と教育のコンテンツとして活 用されるようになり、世界ジオパークの主要なジオサ イトに位置づけられてい る。今回は、当該地域の遺構保存と活用に至る経緯、また、時間の経過に伴う課 題と新たな取り組み(特に防災教育)につ いて紹介する。

② オーラルヒストリーと時間―東日本大震災後の復興過程を中心にして

梅屋 潔 神戸大学大学院国際文化学研究科准教授

東日本大震災以降気仙沼市を中心に行っている一連の事業について紹介する。 そのなかで資料としてのオーラルヒストリーについての見直しと、 無形文 化財 の価値の査定についての困難さ、そしてさらに震災などの危機的状況により一時 的にその査定が棚上げ、ないし嵩上げされる現象、そしてそういっ た外部から の評価が無形文化財なるものをどのように方向づけるのか継続中の問いと進行中 の成果について報告する。