279回 神戸大学 RCUSSオープンゼミナール開催記録

日 時:2022年7月30日(土)14時~17時

司 会:北後 明彦 神戸大学名誉教授

主 催:神戸大学都市安全研究センター

共 催:神戸市危機管理室、神戸市消防局

    神戸大学未来世紀都市学研究アライアンス

    神戸大学減災デザインセンター

会 場:オンライン開催 (zoomウェビナー形式、ライブ動画視聴)


① 阪神・淡路大震災後の復興公営住宅の現状と課題

 馬場 美智子 兵庫県立大学減災復興政策研究科教授

 阪神・淡路大震災後に建設された復興公営住宅は入居から四半世紀を迎えようとする中、新規住民が半分を越え当時から状況は大きく変わりつつある。/ばらばらに集まった住民たちはつながり合い、コミュニティを築く事が出来たのだろうか。復興公営住宅は被災者にとって安心して住める終の住処となったのだろうか。/HAT灘の浜を事例として、復興公営住宅の現状を整理し、これから取り組むべき課題について共に考えたい。


② 東日本大震災の災害公営住宅の事例からみる支援の現状と課題

 外柳 万里 元 もりおか復興支援センター生活相談支援員

       岩手県紫波町集落支援員

 東日本大震災から10年が経過した2021年12月に地震・津波被災者及び原発避難者向け災害公営住宅が全て整備されました。最後に整備された「南青山アパート」は、非被災地域の岩手県盛岡市に建設されました。入居の対象は、被災地域から非被災地域へ避難をした被災者です。入居者は、それぞれ被災地域と避難地域が異なり、入居前からお互いのことを全く知りません。そのような状況下で、入居後に自治組織の設立や入居者同士の支え合い、交流が自然と生まれる可能性は低いです。また、人や地域との繋がりが全くない状態が継続すると、社会的孤立や孤独死が生じる可能性が高まります。これらに対応するため、岩手県や盛岡市といった行政セクターと盛岡市で被災者支援を担う「もりおか復興支援センター」という民間セクターが連携しあいながら、様々な支援を実施してきました。/今回の発表では、南青山アパートを事例に「災害公営住宅の現状と課題」及びもりおか復興支援センターを事例に「被災者支援の現状と課題」について、支援に関わってきた当事者の視点からご報告します。/災害公営住宅と被災者支援に関する現状をお伝えしながら、皆様と一緒にこれからの災害復興支援について考えるために必要な情報をご提供できればと思います。