神戸大学都市安全研究センターオープンゼミナール
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RCUSSオープンゼミナールは、広く社会に都市安全研究センターの活動を広く公開するとともに、関連する各分野の皆様からの報告を通じ て、安全な社会としていくための研究や実践のあり方を議論しています。大学の教職員・学生のほか、安全・安心に関心を持つ市民の方々や、コンサルタントなどの民間企業の方々、自治体の消防・建築・地域関係の職員の皆様などが参加されています。参加費は無料です。興味のある方はぜひご参加下さい。
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第105回
第105回MURオープンゼミナール
日 時
2007年5月26日(土)14:00~16:30
内 容
「災難(災害)地域における被害 住民の救護体系の改善-韓国における事例」
金泰煥(韓国龍仁大学教授、神戸大学都市安全研究センター客員教授)
「安全都市づくりの研究課題と展望」
北後明彦(神戸大学都市安全研究センター教授)
場 所
神戸大学瀧川会館2階会議室(文理農学部キャンパス内)
参加者
40名
記 録
堀 裕貴
■「災難(災害)地域における被害 住民の救護体系の改善-韓国における事例」(金泰煥)
予測できない豪雨が韓国においても近年多発している。
迅速な組織的対応ができるシステムが現在求められている。
被害を受ける住民救護としては、災害対応と復旧活動にわたる。
様々な要因による被害を防ぐ、少なくするために関わり合うのは、その地域の住民、企業である。こうした点から、その地域の人々のネットワークを通じたボランティアの活動は、救助および救急と復旧活動には、緊急的、迅速的にソフト的対応を行わなければならない。
集中豪雨は、短時間に夥しく降るので住民はいかなる対応も出来なく、ようやく避難だけができる状況である。したがって災害状況に、より効率的に対応するめには、災害情報の細分化された伝達(短時間の降雨予測情報等)が必要である。
家屋に対し復旧費が全壊と半壊を基準に支給されるが、被害の現実に合わない場合が発生している。 実質的な被害水準が全壊に近い半壊と、被害が軽微な水準の半壊があり、実質的な復旧に必要な費用にしたがって支援が行なければならないが、実際は全壊・半壊の基準が単純に適用されている。
家屋の被害の場合、全壊、及び、半壊の二区分より、更に細分した 区分とし、明確化するべきである。また、現在の法では家が全壊しても補償金で新しい家屋を再建するのは困難であるので、災害保険の一部に国からの支援や現実的な算定基準が必要である。また、借家人への支援策も必要である。
質疑
韓国では、住宅再建のための公的支援は、どのようになされているのか。
→政府が事前に積み立てた資金から復旧費が支給されている。
■「安全都市づくりの研究課題と展望」(北後明彦)
○
この30年の展開
新潟地震 (1969)
千日前デパート火災 (1972)
地域環境・防災研究室 (1979~)
建物及び都市の防火・避難計画
地域防災の前提としての地域解析
地域安全計画研究室 (~1997)
環境と人間の関わりに着目しつつ、災害に強く、住みよい
生活空間の形成を目指した建築と都市の計画学的研究
阪神・淡路大震災 (1995)
都市安全マネージメント 研究分野(1998~)
都市のもつ広範なリスクから人々の命・財産・機能をまもる
ため都市空間や資源を総合的に制御し管理する研究
安全都市づくり 研究分野 (2006~)
ソフト・ハードに根ざした共生的安全の空間デザイン戦略
○
都市安全研究センター(2006~) ←(1996~)
リスク・アセスメント大研究分野
地殻破壊危険度評価研究分野 ←都市地震
地盤環境リスク評価研究分野 ←都市基盤
リスク・マネジメント大研究分野
都市施設マネジメント研究分野 ←都市基盤
安全都市づくり研究分野 ←都市安全マネージメント
産業・経済危機管理マネジメント研究分野
医療リスクマネジメント研究分野←都市安全医学
DMAT・災害支援特別部門
リスク・コミュニケーション大研究分野
情報コミュニケーション研究分野 ←都市情報システム
安全コミュニケーション研究分野 ←都市構成
○
リスクマネジメント大研究分野
都市災害が発生した時、社会が災害から受ける影響を最小
とするための方策について研究する。
具体的には、以下について研究する。
都市施設、医療・生活、行政・経済面の災害発生時における
緊急対応の方法、被災社会の復旧・復興過程における短期・
中長期の視野に基づく各項目が取りうる最善な方策、及び、
災害発生時の影響を最小にするために、都市施設、医療・
生活、行政・経済の各システムについて事前に整備して
おくべき方策など
○
安全都市づくり研究分野
◇都市の空間や資源を総合的に制御し管理するための
理論の構築をめざす
◇まちづくり、環境管理、防災関連法制度、そして、それら
の総体としての防災文化を対象とした研究を展開
◇被害を受けるのも防ぐのも人という視点から、災害時の
避難行動など、人的因子を重視した研究を展開
◇ソフト・ハードに根ざした共生的安全の空間デザイン戦略
ホットトピックス
◇共生的安全に基づく復興
-インドネシア・ジャワ島
-スリランカ/イラン・バム
◇地域産業のリスク管理
-阪神・淡路大震災事例調査
-中越地震/能登半島地震
◇高齢者・障害者の安全
-エレベータ避難方式の開発
-共生的安全の空間デザイン
◇防災まちづくり支援
-伝建地区の防災計画
-町家の安全評価法の開発
○
教育と研究 今後の抱負
実践を通じた建築・都市安全学の教育と研究
◇現代的ニーズに適合する地域・建築のあり方の
安全からのアプローチ
← 高齢化の時代、地方の時代
◇生活者とともに生活空間の安全を達成するための
工学の確立
← 安全と共生が両立する地域・建築への要望
◇安全への倫理観を持つとともに安全性確保の理論的
バックグランドを持つ人材づくり
← 安全・安心な地域・建築づくりを行う人材の必要性
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