第230回RCUSSオープンゼミナール

<第230回神戸大学RCUSSオープンゼミナール>
■日時:2018年2月10日(土)14時~17時
■場所:神戸市役所4号館(危機管理センター)1階会議室
■司会:神戸大学都市安全研究センター教授 北後 明彦
■共催:神戸市危機管理室、神戸市消防局、神戸大学地域連携推進室、神戸大学減災デザインセンター ■後援:兵庫県
■プログラム
① 避難所からのコミニュテイ形成~「仮設住宅へとつなぐ」~
  吉村 静代 益城だいすきプロジェクト・きままに代表 /益城町テクノ仮設団地自治会長
 熊本地震により大きな被害を受けた益城町では多くの住民が住む家を失い、避難所生活を余儀なくされた。被災者どうしの強いつながりができた避難所を、大きなひとつの家族にした。その避難所での生活においては、役割分担は一切行わずに、「できる人が、できることを、できたしこ(できた分)」をモットーに、得意分野で担ってもらうことで昼間仕事に行く人や子育て人に負担なく過ごすことができた。特別なことでなく、「いつもの生活」、「被災前の生活のリズム」に戻ることが、精神的にも落ち着く。明るく楽しい4か月の避難所生活でのコミュニティが仮設住宅での生活再建につながる。わたしたちは、こうして培ったコミュニティを仮設住宅へと移行し、広げている。今後は終の棲家になるであろう公営災害住宅へとつなぐことにより、孤立化予防につなげたい。
 PDF形式:講演内容と質疑の概要①

② 透明プラスチック容器蓋を用いた立体地形模型の作成と防災教育
  坪井 塑太郎 人と防災未来センター主任研究員
 食品トレーなどに用いられる容器の透明蓋を用いて一枚の蓋にひとつの等高線を描画し、これを積層させることで地形を立体的に表現する模型を簡単に作成することができる。例えば、六甲山を含む神戸周辺の立体地形模型を作成すると、神戸は海から山まで距離がとても近く、土砂災害などの危険性もとても高い地形であること、また、地震発生の要因となる断層が存在することも認識できるようになる。本報告では、この模型の作成方法と、防災教育の実例を紹介する。
 PDF形式:講演内容と質疑の概要②

③定点観測活動による震災復興アーカイブづくり ー神戸と大槌の活動からー
  近藤 民代 神戸大学大学院工学研究科建築学専攻/減災デザインセンター准教授
 阪神・淡路大震災と東日本大震災の被災地で若い世代や多くの関係者と共に定点観測活動を行っている。その目的は、震災を学習し語り継いでいくこと、復興に主体的に参加する動機づけとすること、震災復興アーカイブを作ること等です。神戸での震災タイムスリップウォーク、大槌高校復興研究会との定点観測活動について説明します。定点観測活動はこれらの目的を達成できる有効な手段なのか、課題は何か、皆さんと一緒に考えたいと思います。
 PDF形式:講演内容と質疑の概要③

④住民目線の防災・復興としての全国被災地語り部ネットワーク構築
   ―阪神・淡路大震災から熊本地震まで
  山地 久美子 神戸大学地域連携推進室学術研究員
「語り部」とは、ある物事を後の代や他の地域に伝える人々で、日本では全国の被災地に災害遺構、防災施設、自治体に所属したり、個人、仲間と独自の取組みをする「災害語り部」がいる。東日本大震災以降は、観光協会等の組織内での活動も増えていてその活動は多様化している。本報告では、国際的にみて独特な文化として捉えられる日本の被災地語り部について主に阪神・淡路大震災から熊本地震までの被災地での活動や組織、人材育成の面から現状と課題を検討する。
 PDF形式:講演内容と質疑の概要④

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次回のご案内

<第248回神戸大学RCUSSオープンゼミナール>
日 時:2019年8月24日(土)14時~17時
場 所:神戸市役所4号館(危機管理センター)1階会議室
     開場13時30分~ 先着順受付(無料、定員90名)
      神戸市中央区江戸町97-1 Tel.078-322-5740  
MAP:http://open.kobe-u.rcuss-usm.jp/p/access.html
司 会:神戸大学都市安全研究センター 教授 北後 明彦
通 訳:神戸大学地域連携推進室 学術研究員 山地 久美子
共 催:神戸市危機管理室、神戸市消防局
    神戸大学地域連携推進室 減災デザインセンター
後 援:兵庫県
内 容:
①2010年のムラピ火山噴火災害後の再定住への適応(英語:要約逐次通訳あり)
 ~インドネシア・ジョグジャカルタ特別州スレマン県ハンタップでのケーススタディ~ 
Post-disaster resettlement adaptation after 2010 Mt. Merapi eruption: Case study of Huntap, Sleman, Yogyakarta, Indonesia)
 Lini Ocvenety 神戸大学大学院国際協力研究科修士課程元学生
 インドネシアムラピ火山噴火後、コミュニティを基盤として住宅再建した長期にわたる状況について研究をした。噴火後の再建プログラムに参加した居住者と住宅開発過程に焦点をあて、被災前の生活状況と同じようになるようにしていった人々の意思決定過程に影響を及ぼした要因を検証した。噴火後の住宅再建プログラムによる基本的な枠組みによる再建をするとともに長く住み続ける間に、居住する人々や地方政府はどちらも成長し、人々は大家族に対応して住宅拡張を行うとともに(別々の場所にある)複数生活拠点の住み分け行動様式を生み出し、地方政府は市民の安全を守るのと同時に、人々が居住する権利を尊重する規則(定め)を作り出そうしている。(仮訳)
(The research studies about the long-term condition of community-based housing reconstruction after 2010 Mt. Merapi eruption in Indonesia. This study addresses the development process of houses and their users after participating in post-eruption recovery program and also examines what kind of elements affect people's decisions to make their lives resemble their pre-disaster livelihood. The basic service of post-eruption housing program and long time of living there, has develop both people and local government, where people develops multi-family housing extension and multi-habitation activities and local government tries to create regulation to keep citizen's safe yet respect their rights to live.)


②防災を唱えることから始めないコミュニティ防災 〜インドネシア・ムラピ火山地域からの学び〜*
 日比野純一 特定非営利活動法人エフエムわいわい
 インドネシア・ムラピ山麓のいくつかの村落では、一見、防災とは直接関係のない地域活動が、火山噴火や土砂災害など地域が直面する自然災害の脅威への対処を「自分ごと」化していく住民を増やし、それがコミュニティも防災力を高めることに繋がっている。その取り組みから私たちが何を学べることを一緒に考える。


*:<参考ページ>地域づくりの基礎知識4
http://www.org.kobe-u.ac.jp/kupress/images/05saigaikara.pdf
 http://kobe-yomitai.jp/book/758/
「災害から一人ひとりを守る」北後明彦・大石哲・小川まり子編、神戸大学出版会




今後の予定のご案内

<第249回神戸大学RCUSSオープンゼミナール>
日 時:2019年9月14日(土)14時~17時
場 所:神戸市役所4号館(危機管理センター)1階会議室
     開場13時30分~ 先着順受付(無料、定員90名)
      神戸市中央区江戸町97-1 Tel.078-322-5740  
MAP:http://open.kobe-u.rcuss-usm.jp/p/access.html
司 会:神戸大学都市安全研究センター 教授 北後 明彦
通 訳:神戸大学地域連携推進室 学術研究員 山地 久美子
共 催:神戸市危機管理室、神戸市消防局
後 援:兵庫県
内 容:
①大規模災害時のこころのケア**
 曽良 一郎 神戸大学大学院医学研究科精神医学分野 教授
 大規模な自然災害の多くは予測できない出来事であり、行政・医療機関等も被災するため,平時の精神保健・医療のシステムが機能不全に陥るが、DPAT(災害派遣精神医療チーム)の設立により早期の「こころのケア」に対応可能となった。被災直後から回復へのこころの動きとしては、茫然自失期(直後)、ハネムーン期(1週~6ヶ月)、幻滅期(2,3ヶ月~1,2年)、再建期(その後数年間)へと移り変わり、中長期的な「こころのケア」が必要とされる。長期的なストレスが持続することにより不安神経症、うつ病、アルコール依存症などのこころの病気になることもあることから、支援が必要な人の発見とフォローを行うアウトリーチ活動が重要となる。



②大規模災害時の多数傷病者対応***
 西山 隆 自衛隊中央病院 救急科部長
 災害医療は、大規模災害(自然災害、人為災害や多数傷病者発生事案も含む)等により、医療施設の崩壊や多数傷病者の発生により医療の供給と需要のバランスが崩れ、通常の医療体制が維持できないような状況で展開される医療であり、災害拠点病院や災害派遣医療チームといくつかの医療機関が連携する仕組みが階層的に必要になります。また、しばしば災害は行政区などと全く無縁に発生するため、多面的な支援が重要になり組織間連携や組織内連携が重要になります。さらに、近年、テロ等による爆傷・銃創・特殊災害などによる多数傷病者発生時の医療対応も懸念され、今後ますます国際化する我が国において災害時の多数傷病者対応は重要な課題として取り上げていかなければなりません。

*:<参考ページ>地域づくりの基礎知識4
http://www.org.kobe-u.ac.jp/kupress/images/05saigaikara.pdf
 http://kobe-yomitai.jp/book/758/
「災害から一人ひとりを守る」北後明彦・大石哲・小川まり子編、神戸大学出版会
** <第3章> p.49~p.61
 曽良一郎:災害時の心のケアと精神保健体制
*** <コラム> p.66~p.67
 西山隆:南海トラフ巨大地震を想定したこれからの災害医療

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※上記以降は下記の日程・場所でオープンゼミナールを開催する予定です。
2019年10月12日(土)14時~17時 神戸市役所4号館(危機管理センター)
2019年11月16日(土)14時~17時 神戸市役所4号館(危機管理センター)
2019年12月21日(土)14時~17時 神戸市役所4号館(危機管理センター)
2020年 1月25日(土)14時~17時 神戸市役所4号館(危機管理センター)
2020年 2月22日(土)14時~17時 神戸市役所4号館(危機管理センター)
2020年 3月14日(土)14時~17時 神戸市役所4号館(危機管理センター)

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