【第161回】2012/06/23 ①地震・津波の複合災害による自治体職員及び防災資機材等 リソースの被災に関する調査報告(田中健一/神戸大学大学院工学研究科博士課程後期課程)


 昨年3月11日、東日本大震災(東北地方太平洋沖地震)が発生し、東北および関東地方の太平洋沿岸部に壊滅的な被害をもたらした。
被災地の自治体では、庁舎が津波にのみ込まれ、一時機能不全に陥るとともに、災害対応を行う首長や職員等が災害対応中に多数犠牲となった。
このような自治体職員の被災や防災資機材等リソースの喪失は、その後の救助活動の遅れや、被災者の救援・支援活動の遅れにも繋り、行政機能停止時間帯が長ければ長いほど、初動対応に遅れが生じ、その後の災害対応に多大な支障が生じたのではないかとの仮設を立て、震災時の「被災状況の把握」、「避難誘導」、「広域応援要請」、「避難者支援」等、被災地の住民にとって重要な機能を担う自治体機能の喪失は、近隣住民の被害を大きく拡大するリスクをはらんでいたのかどうか、被災自治体数カ所の防災担当職員を対象に昨年度実施したヒアリング調査結果についての報告があった。今後、より多くの自治体での状況を調査するとともに、得られた結果をベースに大規模災害時における地方自治体の役割や判断等のあり方、地域防災計画のあり方、災害対策本部会議の役割の再考、行政組織の避難システムについて検討の必要があるとの考えが示された。



<第161回オープンゼミナール>
日時:6月23日(土)14:00~17:00
場所:神戸市役所4号館(危機管理センター)1階会議室
神戸市中央区江戸町97-1 Tel. 078-333-0119(消防)
参加者数:28人
内容:
①地震・津波の複合災害による自治体職員及び防災資機材等
リソースの被災に関する調査報告
田中健一(神戸大学大学院工学研究科博士課程後期課程)
②東日本大震災復興支援:国際NGOセーブ・ザ・チルドレン
による教育支援活動
桜井愛子(神戸大学大学院国際協力研究科特命准教授)

【第161回】2012/06/23 ②東日本大震災復興支援:国際NGOセーブ・ザ・チルドレンによる教育支援活動(桜井愛子/神戸大学大学院国際協力研究科特命准教授)


 東日本大震災では、727人の20歳以下の子どもが犠牲となり(平成23年度内閣府防災白書)、公立学校だけでも、被害が大きく、建替え又は大規模な復旧工事が必要な学校の数が193校に上った(文部科学省)。被害の少ない学校は、震災発生直後から避難所として使われ、その後も仮設住宅の建設用地として校庭が使用されるなど、被災した地域住民の生活の場としての機能も果たしていくこととなった。被災地の子どもたちが学業を再開・継続し、子どもたちの学習環境・機会を震災前の水準に回復するために、どのような支援が求められたのか、さらに復興プロセスにおいて学校で何が必要とされているのかを国際NGOセーブ・ザ・チルドレン・ジャパンの復興支援事業の活動を通じて示された。



<第161回オープンゼミナール>
日時:6月23日(土)14:00~17:00
場所:神戸市役所4号館(危機管理センター)1階会議室
神戸市中央区江戸町97-1 Tel. 078-333-0119(消防)
参加者数:28人
内容:
①地震・津波の複合災害による自治体職員及び防災資機材等
リソースの被災に関する調査報告
田中健一(神戸大学大学院工学研究科博士課程後期課程)
②東日本大震災復興支援:国際NGOセーブ・ザ・チルドレン
による教育支援活動
桜井愛子(神戸大学大学院国際協力研究科特命准教授)

次回のご案内

<第239回神戸大学RCUSSオープンゼミナール>
日 時:2018年11月17日(土)14時~17時

場 所:神戸市役所4号館(危機管理センター)1階会議室
     開場13時30分~ 先着順受付(無料、定員90名)
      神戸市中央区江戸町97-1 Tel.078-322-5740  
案内図:http://open.kobe-u.rcuss-usm.jp/p/access.html
司 会:神戸大学地域連携推進室学術研究員 山地久美子
共 催:神戸市危機管理室、神戸市消防局
後 援:兵庫県
内 容:
① 建物の火災安全の考え方
 鍵屋 浩司 国立研究開発法人建築研究所防火研究グループ上席研究員

 建物の火災安全の考え方とその仕組みについて紹介します。例えば、高層ビルの中で火事が起きたときにビルの中の人が煙に巻かれないように安全に避難するための建物のしくみやその背景についてお話しします。


② 地域の災害からの実効性のある安全確保の考え方~不確実性の克服のための予防的措置としての「予防的避難」~
 北後 明彦 神戸大学都市安全研究センター 教授

 地域における災害から安全を確保するための考え方とそのための手立てについて紹介します。その上で、本報告では、現地調査や様々な機関で行われた調査結果により西日本豪雨災害等での災害発生・避難状況を示し、頻繁な災害情報で知らされても低い確度で発生すると見積もって、浸水等の現象を見るまで避難せず、現象を見てから対応的な避難を行う人の割合が高い一方、早めの情報で予防的な避難ができているのは一部にとどまることを示す。また、岡山県高梁川流域では、浸水によりアルミ工場で爆発が発生し、一般的には予想されていない複合災害の様相となった。このように、災害をもたらす現象の発生について不確実性があるために安全を確保するための手立てが実効性のないものとなりがちであり、これを克服するためには環境政策では原則となっている予防的措置を取り入れ、「空振り」と考えずに「予防的避難」を行うことが常識となるようにすることが望まれる。さらにその場合の前提として、予防的避難に見合った避難所の整備などが課題となることを示す。


今後の予定のご案内

<第240回神戸大学RCUSSオープンゼミナール>
日 時:2018年12月15日(土)14時~17時
場 所:神戸市役所4号館(危機管理センター)1階会議室
     開場13時30分~ 先着順受付(無料、定員60名)
      神戸市中央区江戸町97-1 Tel.078-322-5740  
司 会:神戸大学都市安全研究センター 教授 北後 明彦
共 催:神戸市危機管理室、神戸市消防局
後 援:兵庫県
内 容:
① 歴史的町並み保存の先進事例の紹介と法制度への反映の取り組み
 水上点睛 国土技術政策総合研究所 建築研究部 防火基準研究室 主任研究官
 地域創生の政策として、地域資源である歴史的な既存建物の利活用が期待されている。しかしその多くは現在の建築基準法の要求耐火水準を満たさない既存不適格建造物であり、防火改修が必要となる場合が多い。そこで歴史的町並み保存の先進事例である、京都市祇園や佐賀県鹿島、大分県臼杵における防火対策を紹介しながら、地域の特殊が故に魅力なその文化的価値の維持と、評価手法の一般化を両立する取組について、昨今の法制度への反映を目指した動きと併せて紹介する。

② 文化財建造物や歴史的まち並みの防火・防災
 開澤 愛 東京理科大学総合研究院 教授
 文化財建造物の多くは伝統的な木造建物が多く、それゆえに建築基準法では3条1項で適用除外の措置をとっています。しかし、不特定多数の見学者や利用者のいる文化財建造物も少なくなく、保存活用計画の中では、個別に耐震、防火、避難安全の対策を立てる必要があります。本講義では、火災と消火の基礎について学ぶとともに、なぜ地域での自主防災が必要かについても語ります。

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<申し訳ありませんが、1月、2月は日程変更となりました。場所は同じです。>
※上記以降は下記の日程・場所でオープンゼミナールを開催する予定です。
●2019年1月26日(土)14時~17時 神戸市役所4号館(危機管理センター)
●2019年2月23日(土)14時~17時 神戸市役所4号館(危機管理センター)
●2019年3月16日(土)14時~17時 神戸市役所4号館(危機管理センター)

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