【第147回】2011/2/26 インドネシア・メラピ火山災害調査報告 (大石哲 | 神戸大学都市安全研究センター教授)

インドネシア・ジャワ島中部に位置するメラピ火山(標高2965m)は世界でも有数の活動的な火山であり,記録に残る最も古い噴火は1006 年,16世紀以降は数年から数十年おきに溶岩ドームの成長と崩落が繰り返されてきた(井口,1995).その火山が2010年10月26日に噴火 を再開し,304名の死者(Jakarta Postによる)をだした.亡くなった方の中にはメラピ火山の守人として周囲の尊敬を集めていた長老マリジャン氏もいたことが,周囲の住民の不安を増幅さ せることにもなった.噴火が起こったのは,大石が火山災害後の土砂災害軽減プロジェクトの打合せのために,メラピ火山の近隣にあるジョグジャカルタのガジャマダ大学を来訪中でもあった.そのため,急遽,災害現場を簡単に調査するとともに,関連資料を収集した.本報告ではメラピ火山の噴火形 態,火砕流の流下メカニズム,当時の周囲の状況などについて報告した.


第147回RCUSSオープンゼミナール

【第147回】2011/2/26 水害後の訴訟回避に向けた地域リーダーの対応と役割 -行政と住民をつなぐコミュニケーション・ルールの検討-(柄谷友香 | 名城大学都市情報学部准教授)

水害後,被災者と河川管理者の間で訴訟や対立が起こりやすい.しかし,生活再建を進めながらの訴訟は被災者の負担となり,生活再 建プロセスを左右しうる.本研究では,過去の水害訴訟の判決動向を整理し,住民にとっての水害訴訟の難しさについての考察が示された.また,2006年7月鹿児島県北部豪雨災害を対象とし,一部 の被災者が河川管理者の瑕疵と責任を追及する中,住民と行政の間を調整する地域リーダーの対応が円滑な地域再建 をもたらし,その後の協働川まちづくりに 導いたプロセスが示された.さらに,訴訟回避も含めた地域再建に向けた地域リーダーの役割と,行政・ 住民間の調整役としてのコミュニケーション・ ルールについて示された.


第147回RCUSSオープンゼミナール

【第147回】2011/2/26 インドネシアのメラピ山噴火-ジョグジャカルタの復興まちづくり-緊急報告 | 塩崎賢明(神戸大学大学院工学研究科建築学専攻教授)

塩崎先生は、これまで地元のガジャマダ大学と連携して震災復興のための現地調査をかさねてきました。そこへ昨年10月26日メラピ山の噴火が起 こりました。塩崎先生は、神戸の震災復興研究の第一人者であり、災害と復興のあり方を通じて、人間の生活にとってなにが重要か、行政がなにをすれ ばよいのかを追求しています。このゼミナールでは、現地の近況を含めて、ジョグジャカルタ周辺のまちづくりの話しをしていただきました。


第147回RCUSSオープンゼミナール

次回のご案内

<第228回神戸大学RCUSSオープンゼミナール>
■日時:2017年12月9日(土)14時~17時

■場所:神戸市役所4号館(危機管理センター)1階会議室
■司会:神戸大学都市安全研究センター教授 北後 明彦
■共催:神戸市危機管理室、神戸市消防局、神戸大学地域連携推進室 ■後援:兵庫県
■プログラム

①  防災・減災に資する豪雨シミュレーション研究の紹介
  吉田 龍二 神戸大学都市安全研究センター特命助教
自然災害を引き起こす大きな要因に大雨や台風といった気象があります。これらの現象は、実はまだ理解されていない点もあり、そのため発生や強度の予測が難しい場合や正確でない場合あります。そこで我々は,より安全な社会の実現を目指し、大雨や台風といった現象の研究を進めています。今回はスーパーコンピュータを用いた数値シミュレーションによる研究例をご紹介させていただきたいと思います。

②  新たなステージに対応した防災気象情報の改善
  ~危険度分布、危険度を色分けした時系列情報などの提供を開始~
  山本 善弘 神戸地方気象台 防災管理官
気象庁では、警報級の現象のおそれを積極的に伝える「警報級の可能性」及び気象警報等の危険度を分かりやすくした「危険度を色分けした時系列」の提供を、平成 29 年 5 月 17 日から開始しました。また、雨による災害発生の危険度の高まりを評価する技術(土壌雨量指数、表面雨量指数、流域雨量指数)を活用して、大雨・洪水警報及び大雨特別警報を改善するとともに、「大雨警報(浸水害)の危険度分布」及び「洪水警報の危険度分布」の提供を平成 29 年 7 月 4 日から順次開始しています。平成 29 年 7 月 5 日~6 日にかけて発生した「平成 29 年 7 月九州北部豪雨」や、9 月 17 日に明石市付近に上陸し兵庫県内に大雨をもたらした台風第 18 号など、社会に大きな影響を与える現象について、可能性が高くなくとも発生のおそれを積極的に伝え、迫っている危険度やその切迫度を認識しやすくなるよう、わかりやすい情報を提供していくことを目指しています。これらの新しい情報について、その活用方法などを解説します。

今後の予定のご案内

<第229回神戸大学RCUSSオープンゼミナール>
■日時:2018年1月20日(土)14時~17時
場所:神戸市役所4号館(危機管理センター)1階会議室
司会:神戸大学都市安全研究センター教授 北後 明彦
共催:神戸市危機管理室、神戸市消防局、神戸大学地域連携推進室
    自然災害研究協議会近畿地区部会 後援:兵庫県
■プログラム
① 南海トラフ地震への備えについて(仮題)
  平原 和朗 京都大学大学院理学研究科教授

② 災害ケースマネジメント―被災者生活再建の困難を克服する試み―
  菅野 拓 阪神・淡路大震災記念 人と防災未来センター 主任研究員
 少子高齢化した地域社会を襲った東日本大震災。その被災地では、被災者の生活再建を促す取組、特に住宅への支援ではなく、相談支援を中心としたソフトな施策が、現在進行形で試みられています。現在進行形での試みとなってしまう理由は、日本の災害法制に今の社会状況を踏まえた福祉的なケアや就労支援といった、ソフトな施策が適切に組み入れられていないことに起因しています。このような日本の災害法制が抱える構造を読み解き、東日本大震災や熊本地震の最新の知見を踏まえ、被災者生活再建支援において求められる仕組み=「災害ケースマネジメント」について考えます。
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※上記以降は下記の日程・場所でオープンゼミナールを開催する予定です。
● 2018年 1月20日(土)14時~17時 神戸市役所4号館(危機管理センター)
● 2018年 2月10日(土)14時~17時 神戸市役所4号館(危機管理センター)
● 2018年 3月17日(土)14時~17時 神戸市役所4号館(危機管理センター)

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